作者の寺沢孝毅さんは、
北海道の天売島で小学校の先生をしながら、
そこで繁殖する海鳥たちの観察や保護活動を続け、
その後世界じゅうの海鳥たちを撮影するようになった写真家です。
その寺沢さんに、
「海鳥とはどんな生きものなのか描いてみませんか」と
お願いしてできたのが今月号です。
おなじみのカモメやペンギンから、天売島に繁殖するウトウ、
南極と北極周辺を片道12000キロメートルも移動するハシボソミズナギドリ、
羽ばたきをせずに数時間飛ぶことができるニュージーランドアホウドリなど、
様々な海鳥が、空、海、陸でどのように過ごしているのか、
鮮やかに写し出されています。
海鳥はその名の通り海でくらすようになった鳥たちなので、
陸上で動くのは苦手で歩き方もぎこちなく
(ペンギンがよちより歩きなのもそのせいなのですね)、
肉食動物などの天敵にも狙われやすいのです。
だから海でだけ生きていければいいのですが、
どうしても陸に上がらなければならないときがあります。
それは、卵をかえしてヒナを育てるとき。
海鳥たちはさまざまな工夫をこらして、
危険な陸上での子育てを乗り切っています。
そんな子育て奮闘記をお楽しみください。
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