2021年1月14日木曜日

たくさんのふしぎ2月号「みんな知ってる? 会社のしごと」

 たくさんのふしぎ2021年2月号は「みんな知ってる? 会社のしごと」(野田映美 文・絵)です。

本書は、オフィスビルが立ち並ぶ街の、朝の通勤風景から始まります。

「会社」に行く人たちは、こんなビルの中でスーツを着て、パソコンに向かっているのでしょうか。

いえいえ、会社のしごとはみんなが思うよりももっとたくさんもっと身近にあるよということで、いろんな業種を紹介していきます。



なにかを作る会社、売る会社、仲介する会社、そしてサービスや情報など形のないものを扱う会社……。一口に会社と言っても、さまざまなところがあります。

つまるところ、会社ってなんなのでしょう。あなたは子どもに説明できますか。もし難しければ、ぜひ本書をお読みくださいね!


会社には、組織をまとめる人=社長がいます。じゃあ社長って、どんなことをしているのでしょう。



会社の中のしごとは、どういうところでも大きく二つにわけることができます(一人だけの会社でも同じです)。

同じ会社の中だって、部署が違ったら、そのしごとも違ってきますね。

本文ではごく基本的なことを簡潔に伝えていますが、その事例として添えられた絵とキャプションの情報量はたっぷりで、読み応えがあります。

本書では30以上の会社や個人の方に取材やインタビューをしてできあがりました。その作業を通じて著者の野田さんと感じたのは、「実は知らないことだらけだ…!」ということ。本書をお送りした取材先の方からは、「他業種のことは知らないことばかりで、勉強になった」という声もいただきました。大人も、知っているようで知らないことはたくさんあります。

ぜひ子どもたちと一緒に読んでみてください。この本が、何かのきっかけとなればと願っています。

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2020年12月10日木曜日

たくさんのふしぎ1月号『うれし たのし 江戸文様』

たくさんのふしぎ1月号は『うれし たのし 江戸文様』(熊谷博人 文・絵)です。



 

今、社会現象になっている漫画がありますが、ヒロインの少女が着ているピンク色の着物に、どんな柄が入っているかおぼえていますか? それは「麻の葉文様」。植物の麻の成長の早さに重ねて、成長を願い子どもの着物によく使われた文様です。

 



 

主人公の着ている羽織は、「市松文様」。江戸時代に人気を博した歌舞伎役者、佐野市松が好んだ文様です。市松文様は、東京オリンピックのエンブレムのモチーフにもなっています。

 



 

そんなふうに現代に受け継がされてきる文様の多くが生まれたのは江戸時代です。江戸の町人たちのくらしの中から文様は作りだされました。本作では江戸時代の町人の1年のくらしを描きながら、文様がどのように生み出されのか、そして、文様にこめられた意味を紹介しています。

なかにはこんなおかしな文様もあります。

 





 

本作の著者、熊谷博人さんの本職はブックデザイナー。司馬遼太郎の『街道を行く』(全43巻)や『正倉院宝物』(全3巻)など、豪華で美しい装丁を数多く手がけてこられました。デザインの素材や参考にするため、文様を染めるのに使った型紙や、反物の見本帳を集められてきたそうです。江戸時代の資料も丹念に調べれられるようになり、江戸文様に関する大人向けの本を多数出版されています。

熊谷さんの絵は、はじめて絵本を描かれた方とは思えないほど、生き生きとして、あたたかみにあふれています。また、江戸の街の絵は、浮世絵などの資料を元にし、東京都江戸東京博物館の学芸員さんにチェックをして頂き、当時の風物をできるかぎり正確に再現しています。

 

 


 

年末からお正月は、テレビや広告などで和のデザインとして文様を目にすることが多くなる季節です。それに今は子どもにも大人にも、なにげなく見ている文様の奥深さを楽しんで頂ければと考えています。



 

今月号には、「たくさんのふしぎ」オリジナル文様のふろく一枚絵がついています。折り紙にしたり、ブックカバーにしたり、ポチ袋を作ったり、何かに使って頂ければうれしいです。

 

(K)

 

 

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2020年11月12日木曜日

たくさんのふしぎ12月号『おんまつり』

 たくさんのふしぎ2020年12月号は『おんまつり』(岩城範枝 文 小西英子 絵)です。



この本の取材では、驚くことばかりがありました。

真夜中の12時、大ぜいの神主さんに囲まれた若宮さま(神さま)の行列についていくと、真っ暗で寒いなか、参道の両側に、奈良の町の人たちが大人から子どもまで、びっしりと並んで行列を見守っています。

昼のお祭りの取材中では、大通りの柵に鹿がひっかかっているのを目撃しました。その救出を待って車が渋滞となっていますが、だれも文句をいいません。



夜のかがり火に照らされた舞楽では、東南アジアテイストの演目が延々と続いています。奈良って昔から国際都市だったんだ! 


奈良から都が移されて、1200年以上がたちました。それでもきっと、ことに精神的な意味では、今も奈良は日本の中心であり続けているのです。


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2020年10月15日木曜日

 たくさんのふしぎ11月号は『トナカイに生かされて シベリアの遊牧民ネネツ』(長倉洋海 写真・文)です。

 社会も政治も教育も、ニュースを見ていると気が滅入りそうになることが多い今日この頃ですが、長倉洋海さんが撮影したシベリアにすむネネツの人たちの姿を見ていると、「生きているって、なんてすばらしいことだろう」と、なんだか元気がわいてくる作品です。


遊牧民「ネネツ」の生活は、すべてがトナカイに支えられています。トナカイを放牧しながら、ツンドラを移動してくらしています。トナカイの肉を食べ、トナカイの皮で作ったテントに住み、着る物はトナカイの脚の腱をよった糸でトナカイ皮を縫って作ります。ネネツはずっとこの伝統的な放牧生活を続けてきました。そこには作物の育たないシベリアの大地を生き抜く智恵がつまっています。



担当者が好きな写真は16ページにあるトナカイ肉を食べる子どもを撮した一枚。




ネネツの人たちはかたくなに伝統を守っているだけではありませんトナカイを売ったお金で子どものおもちゃや生活に必要なものを買います。インターネットや携帯電話、スノーモービルは生活に欠かせません。子どもたちは寄宿舎でロシア式の教育を受けるようにもなっています。伝統を守りながら、文明とまざり合って、ネネツのくらしはできあがっているのです。




インターネットで検索すれば、世界中のあらゆる場所の情報を得ることができます。写真も無数に出てきます。しかし、実際にその場所に行き、現場の空気を吸い、寝食をともにした人だけが伝えることのできるものがあります。長倉洋海さんの写真には、ネネツのくらしのありのままが撮されています。ただの記録写真を超えて、長倉さんのネネツの人たちへのあたたかなまなざしは、彼ら彼女たちの生きる姿の力強さをとらえています。そして、本を読み終えると、「生きる幸せとは何か?」という、遠く離れた土地でくらすネネツと私たち日本人に共通するものが浮かび上がってきます。『トナカイに生かされて シベリアの遊牧民ネネツ』は、写真絵本の力を改めて感じさせてくれる作品だと、担当者は考えています。



(K)

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2020年9月10日木曜日

たくさんのふしぎ10月号『光の正体』

10月号は『光の正体』(江馬一弘 文 松井しのぶ 絵)です。



夜空の星の光や、お日様の光、照明の光――。
わたしたちのまわりは「光」であふれています。


では、そもそも光ってなんなのでしょう?

答えは、「電気でできた波(電磁波)」です。
……ときいても、なかなか想像できないのではないでしょうか。

そこでこの絵本では、光の実体を感じていただくため、光を「光の子」として表現しました。
彼らがわたしたちのまわりを、びゅんびゅんと飛び交っているのです。
1秒間に地球を7周半するという、宇宙一のスピードで!


光は、「色」とも深い関わりがあります。
光の子の背中には、長いマントがついているのですが、
このマントの形状のちがいを、わたしたちは色のちがいとして認識するのです。


夜空の星の光が地球にとどくときも、あるふしぎなことが起きています。
そこから光のもつ深遠な世界が見えてきます。





















本書で、身近ながら奥深い光の世界の面白さを味わってみてください!

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