2015年4月27日月曜日

春のカメムシ

先々週は岩手県の葛巻町へ取材に行きました。
取材したのは、写真で子どもたちがよってたかって見ているものです。
いったいこれはなんでしょう?


彼らの目線の先にいるのは、クサギカメムシ。



今、このカメムシをテーマにした「たくさんのふしぎ」を作っています。
今回は、あたたかくなったら冬眠から目ざめて、教室に出てくるカメムシの取材でした。
伺ったのは、葛巻町立江刈小学校。
全校児童30人ほどの小さな小学校です。



なんでわざわざカメムシを絵本に・・・という声が聞こえてきそうですが、
なんとこの小学校の子どもたちにとってあのカメムシが「宝物」になったというのです。
嫌われてばかりのカメムシのことですから、にわかには信じられないことです。
きっかけは、学校のまわりにたくさんいるカメムシを調べて、みんなで「カメムシ図鑑」を作ったことでした。
どうして図鑑を作ったら、あのカメムシが宝物になったのか?
謎ですよね。
こたえは本を読んでのおたのしみ。

「わたしたちのカメムシずかん」(仮)というタイトルで、2016年秋に刊行予定です。
(ずいぶん先に出る本ですが、もう去年から取材しています。
たくさんのふしぎ一冊作るには、ながい時間がかかるのです。)

文章を担当するのは鈴木海花さん。
カメムシをこよなく愛するエッセイストです。
鈴木さんが今回の取材をすばらしくまとめてくださっていますので、
ぜひそちらもご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/mushidoko64/e/924d4b3559d2acd586d3bb945a9866b7

絵を担当するのは、はたこうしろうさんです。

おふたりとともに、
来年秋に本をお届けできるよう、鋭意取材を重ねております。


取材の合間に、小学校から車ですこしいったところにある雑木林にいきました。
標高の高い葛巻は、桜の花も、木々の芽吹きもまだでしたが、
野原には春の小さな花が咲いておりました。
こんなにきれいなものを見ながら、早春の雑木林を歩いていると、
時間を忘れそうになります。
あくまで取材の合間なのですが。

カタクリ!

アズマイチゲ

タチツボスミレ



(K)

2015年4月7日火曜日

「旅」をする木の実

たくさんのふしぎ5月号は、『木の実は旅する』です。 
農学博士の渡辺一夫さんと、画家の安池和也さんによる絵本です。


木の実に足はありません。 
でも、移動することができます。 
えっ、どうやって? なんのため?


木の実のカタチにご注目。 
これは、何に見えますか? 虫? ブーメラン? 



こっちはどうでしょう? 
彩り豊かで、美味しそうですね!


木の実がどのようにして「移動」をするのか、イメージできましたか?
個性豊かで多様な木の実の世界には、彼らの生き抜く知恵や戦略がいっぱいです。
安池さんが七年かけて描き上げた美しい絵とともに、その奥深さに触れてみてください。

現在、全国の本屋さんにて好評発売中です。
→ 「たくさんのふしぎ」はどこで買えるの?

2015年4月6日月曜日

お花見

先週、小誌編集部のメンバーでお花見に出かけました。
ちょうど神田川沿いのサクラが満開でした。

お花見で見るサクラといえば、ソメイヨシノ。
もともとは江戸時代に野生種のオオシマザクラと
エドヒガンの間にできたひとつの種から生まれたそうです。

サクラといえばソメイヨシノと思いがちですが、
さくらんぼのなるサクラ、しだれ桜、八重桜・・・・・・
色もかたちもいろんなサクラがあるのです。

そんなサクラの奥深い世界を描いたのが、
『さくら-私のスケッチブックから』
(今井眞利子 文・絵、たくさんのふしぎ2011年3月号)

淡いピンクだけでなく黄色のサクラまであるなんて、
この本を読むまで知りませんでした。



残念ながら、現在品切れ中です。
図書館でさがしてみてくださいね。

週末の雨風で東京のソメイヨシノはほとんど散ってしまいました。
嗚呼、私も桜前線と一緒に北上したいと思わずにいられない今日この頃でございます。

(K)