2018年9月13日木曜日

たくさんのふしぎ10月号『植物でシャボン玉ができた!』


植物からなぜシャボン玉ができるのでしょう。

それは、植物に含まれる「サポニン」という物質のためです。


このサポニンは、身近な雑草から野菜やマメまで、非常に多くの植物に含まれています。

これが界面活性剤の働きをするのです。

簡単に言うと、石けんのように使うことができます。

しかし一口にサポニンといっても、その種類は様々で、植物によって含まれるものは違うのです。






特にムクロジやサイカチは泡立ちのよさから、世界各地で洗濯などに使われてきました。

サイカチのサヤと、若いムクロジの実


サポニンが含まれているかを知るのは簡単。

植物を細かくし、水に入れて振ってみればよいのです。

この方法は薬学の現場でも、サポニンの有無を簡単に判定する方法として使われているそうです。



著者の高柳さんは、いろいろな植物を実験していくうち、泡立ちのよい種類の植物でも、うまくシャボン玉になるものとならないものがあることに気がつきました。

ダイズの泡



ひとつひとつの泡が大きいものと、細かい泡がたくさんたつもの。泡が立つといっても、その様子は植物によって異なっているのです。



シャボン玉になりにくい植物でも、なんとか作れないものだろうか。
そこで高柳さんが編み出したのが、植物のごく細い茎をストローにして吹く方法でした。
そーっと吹くと、ぷくっとした泡の球ができるのです。



市販のシャボン液とは違い、大人でもかなりの集中力が要求されるこのシャボン玉遊びは、できた時の喜びもひとしおです。
本では、シャボン玉液を作り方や吹く時のコツも載せています。

シャボン玉を吹くのが難しいという子には、半円のシャボン玉遊びも楽しいですよ。

ムクロジの半円シャボン玉


ストローからシャボン液まで、すべて植物でまかなってしまうという植物遊びの一冊です。作り方は簡単!! ぜひ試してみてください。


2018年9月4日火曜日

たくさんのふしぎ9月号『すてきなタータンチェック』② オリジナルタータンづくり編!

『すてきなタータンチェック』刊行を記念して、
読者の子どもたちをイメージしてオリジナルタータンをつくることになりました!
その完成までのお話を、ご紹介します。

" Takusan no Fushigi - Lots of Wonders "


『すてきなタータンチェック』の絵を手がけた穂積和夫さん。

ダンディにきめる穂積さん

長年ファッションイラストレーションの
第一線をはしっていらした方です。
アイビーボーイアイビーギャルというキャラクターで
アイビー世代にはおなじみです

穂積さんが、長年チェックの布地を手織りしてきた明石恵子さんの力をかりて、
色や柄のおおまかなイメージをたちあげます。
明石さんはそのイメージを土台にして、具体的な色糸をえらび
またよりタータンらしいチェックの配色を提案します。
そのキャッチボールをすることしばし……。



明石さんによると、最近は、スコットランドタータン登記所に
正式にオリジナルの柄として登録されるためには
登録するタータンがつくれらた背景、そしてどういう思いが込められたのか
という記述も審査を左右するそうで……、
ストーリーづくりにも熱がこもります。

「小学校3年生がメインの読者。3本の線をいれてはどうだろうか?」
「子どもたちをあらわす色は何色がいい?」

さらに試作をくり返すこと数ヶ月。
ついにオリジナルタータンが完成しました!

明石さんが手織りで仕上げたマフラー
撮影:駒田匡紀

じつはこのタータン、現在スコットランドタータン登記所への
登録作業を進めています。
無事に登録ができましたら、またご紹介させてください。

" Takusan no Fushigi - Lots of Wonders "
This tartan was designed for a book "Wonderful Tartan" published in September 2018 by Fukuinkan Shoten in Tokyo Japan as a monthly publication for children of 3rd grade at primary school from which they will learn about tartan and its history.
The green symbolises children who glow as new leaves. The three white lines marks their 3rd year in school, The red and dark blue are for the parents, teachers and all adults who will support the children. Light blue is the sky and the yellow links all the pupils together.“