生命科学者の中村桂子さんと、自然絵本作家の松岡達英さんによる生きもの進化についての絵本です。38億年前に生まれた細胞から、つぎつぎと仲間を生み出しながら、わたしたちへ受けわたされてきた「いのち」の物語を描いています。
デザインは菊地敦己さん |
本のなかをちらっとお見せします。
生きものに目ができ、弱肉強食の世界に |
脊椎動物が上陸 |
恐竜繁栄 |
これぞ、いのちのひろがり! |
「進化」という言葉を聞くと、どんなことをイメージするでしょうか。生きものが古いものから新しいものへ「進歩」していくことだけが進化であると思われる方もいるかもしれません。進化は英語では「evolution」、日本語に直訳すると「展開」です。58億前の生まれた1個の細胞であった生きものは、長い時間のなかで劇的に変化する地球の環境に適応し、滅びと誕生を繰り返しながら、数え切れない種類の生きものを生み出してきました。この多様化こそが「evolution」という言葉の根っこにあるものです。進化とは、まさしくタイトルにもなっている「いのちのひろがり」なのです。
「いのちのひりがり」のなかで、生きものから生きものへと「いのち」は何億年もリレーのバトンを渡すように受けつがれてきました。だからこそ、今を生きる生きものの「いのち」はどれもかけがえのないものなのだ、という著者のメッセージが込められています。
小学生だけではなく大人のみなさんにも楽しんでいただける本です。
(K)
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