5月号は、『山里でくらす 中ノ俣の一年』という作品です。
山里で、米をつくり、ワラ細工をし、山菜をとる。
そんなくらしを営むおいじいさん、おばあさんたちのお話です。
舞台は、新潟県上越市にある中ノ俣とよばれる小さな集落。
町から車で30分以上離れた山の中にあり、冬になると雪が数メートルつもります。
住民のほとんどが高齢者の、いわゆる限界集落と呼ばれる地域でもあります。
作者は、写真家の佐藤秀明さん。
この地で力強く生活するお年寄りたちの生き様に惹かれ、15年以上村に通い、村の人たちの生活をカメラに収めてきました。
きのこを採る |
山菜料理も村の人の楽しみ |
厳しい冬をこすと現れる、春の美しさは、息をのむほどなのだそう!
村では、毎年のように人口が減り、村の行事もなくなっていくという現実があるそうです。佐藤さんは「自分が撮らなくては」と使命感をもって撮影を続けてきました。
中ノ俣と似たような中山間地の人里が、すこし前までは全国にたくさんあったことでしょう。失われつつある古き日本のくらしの営みを、この作品を通して感じてもらえれば幸いです。
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