2015年5月8日金曜日

川のホタル 森のホタル

ホタルの光というと、人間にとっては幻想的でどこか懐かしいものの象徴でもありますね。しかしそんなホタルたちが、生物として生き残るため、卵や幼虫、さなぎのときまで光っている、そんな驚きの生態を描いているのが、たくさんのふしぎ6月号『川のホタル 森のホタル』です。

ヘイケボタルのサナギ

著者の宮武健仁さんがホタルを撮影するフィールドのひとつが、故郷に近い徳島県吉野川市美郷。ここにある「美郷ほたる館」は、展示も充実していますが、すぐわきを流れる川でホタルたちを見られることも魅力。

http://www.misato-hotarukan.jp/

宮武さんによれば、数百匹のホタルが舞い飛ぶ光景を、「ホタル館の真横で見られる」とのことです。本誌5ページの写真もそのあたりで撮影したもの。



ホタルの季節には、周辺にたこ焼きやフランクフルトの屋台も出現するほどの賑わいになるそうです。おおかたの人たちは、夜8時前後のホタルが光るピークを過ぎるとお帰りになるので、(お子さん連れでは難しいですが)じっくり眺めたければ、11時ころからの2度目のピークをねらうのがよいかもしれません。ただ、ホタルは懐中電灯や車のライト(特にハザードランプの黄色い光)の影響を受けやすいと言われています。見物の際は、光るものは必要最低限のものだけに。
 
余談ですが、私は子どものときに本で読んだ、広島県に伝わる「ほたる合戦」の話が印象に残っています。戦国時代、毛利家と尼子家の戦いで亡くなった人たちの魂が、ホタルに宿って、今でも川をはさんで戦っているという話でした。いつかじっくり、そのゆかりの地を訪ねてみたいと思っています。
 
(I)

0 件のコメント:

コメントを投稿